初めて迎える男の子の初節句。
おめでたい行事のはずなんです…が。
「兜はウチで用意しますので」
「いえいえ、こちらで…」
そんな両家の見えないバチバチなバトルに
滅入ってしまっているご両親も多いのではないでしょうか。
どちらとも孫を祝ってやりたいという気持ちは十分わかっているだけに
できるならどちらの顔もたてて穏便に済ませたいもの。
ついつい忘れがちになってしまいますが、
初節句祝いの主役は子供本人であるということです。
どうしたらこの状況を丸く収めることができるのか
その方法について解説していくとしましょう。
初節句の男の子 兜は誰が買う? ~九州地方編~
男の子が生まれてから初めて迎える節句の日が近づく頃には、五月人形や兜の飾り物といったお祝い品の購入を検討するご両親も増えてくると思います。
節句の日は子供がすくすく健康に育ってくれるようにと昔から続いてきた日本独自の文化であり、今も残っている伝統です。
つまり、お祝い事の行事であるということ。
その可愛い孫の為に祝いの品を
「自分の家が買ってあげたい」
と思うご両家の意見が対立してもめてしまうご家庭も少なくありません。
では、兜を購入するのはどちらが正しいのでしょうか。
結論としては…どちらでも良し。
どちらの家が購入しても間違いではないのです。
しいて言えば現代の結論としては…といった答えになりますが^^;
私は九州の生まれで兄がいます。
小さい頃私の家にも立派な兜が居間に飾られていたのを覚えています。
今でこそほったらかし状態ですが、とてもりっぱな兜飾りでした。
そこで以前、ふと母に聞いてみたんです。
「私の雛人形はお母さん側のおじいちゃんが買ってくれたけど、この兜が誰が買ったの?」
すると母は、
「ああ、あれもおじいちゃん(母方)が買ってくれたものだよ。懐かしいね」
との返答が。
おじいちゃん太っ腹だなぁ…。
兄は初孫で、だからこそおじいちゃん自身が自分で買ってあげたい気持ちもあったのでしょうが、九州ならではの慣わしで、
『節句のお祝いは嫁側の家が用意する』
という考えが根強かったという背景も考えられます。
もちろん今でもそういった考えで用意されているご家庭もあるようですが、最近ではどっちの家が買うべき、といった決まり自体はないのが現状のようです。
今でこそ厳密に言えば九州の中でも色んな地域があって様々な風習の違いがあるので、必ずしも嫁側の家が用意しないといけない、ということはないと言えるでしょう。
両家両成敗で仲良くこの場をおさめる為に
親である自分たちで好きなように進めたいと考えるご家庭もきっとあると思いますが、やはり祖父母にとっては家が近くでもない限り、孫と会うのは難しいですよね。
だからこそせめてお祝いの日には何かしてあげたい。
その気持ちはありがたく受け取って感謝の気持ちをお返しすることは忘れないようにすることです。
家の考えにもよりますし、言い方は悪いですが外孫と内孫のお祝いに差があったり、もしくはお祝いすらなかったりする家もあるのですから。
経済的にも助かるのは事実ですし、特にこだわりがないのであればここは素直におじいちゃんおばあちゃんのご厚意に甘えるのもいいかもしれません。
ですので、祝いの品をどちらの家が買ってもいいのであれば、
●鯉のぼりを母方の祖父母に買ってもらう
と行った形で甘えさせてもらうのもいいと思いますよ。
もちろん、上記の逆の形で購入するのもアリです。
もしくは、
●七五三祝いの時には母方の祖父母に用意してもらう
こういった形でお互いを立てつつ、両方の家に上手に甘えるのがポイント。
何でもかんでも突っぱねていると怒りの矛先が自分達に向かってくるかもわかりませんので^^;
もちろん、自分達で気に入ったものを買おうと思っていたご両親もいらっしゃると思います。
ご両家との家族会議を開いて、どちらの家に対しても角が立たずに丸く収まる形が見つかるといいですね。
ただ、テンション上がったおじいちゃんおばあちゃんが自分達に報告なしでさっさと買ってしまい、それがあんまり好みじゃなかった…
なんてことはよく聞く話です^^;
買ってもらう以上ワガママは言えませんが、両家どちらかが買うことになった時には最低限の要望を早めのうちに伝えておくようにしましょう。
初節句の男の子 兜は買わないといけないもの?
兜を買う家、兜を買わない家と、考え方は様々です。
端午の節句が近づくと、テレビや広告等で兜や鯉のぼり関連のものをよく目にするようになります。
でも我が子の為とはいえ、
「うーん…買うっていっても気軽に買える値段じゃないし…」
「1年に一度しか飾らないものにそんなお金かける必要あるかな?」
といった疑問が浮かぶ人も少なくないと思います。
1年目は親子共に初めてのことだから、テンションも上がって皆でワイワイとお祝いしたりするかもしれませんが…
数年もすれば倉庫や押し入れの中にほったらかされて、その存在すら忘れられるケースは無きにしも非ずです。
実際、私の兄の兜は現在祖父母の家で陽の光を浴びることのないまま部屋の隅でほったらかし状態です…^^;
(これ、バチがあたるんじゃ…汗)
端午の節句のそもそもの由来は
『子供が健やかに、そして強い子に育ってくれるように』
といった願掛けのようなもの。
ですが、現代のお家事情だと、
「飾るスペースがないから買うこと自体が無理!」
はたまた、
「そんな高額な買い物するくらいお金があったらもっと有意義なことに使いたい」
といった現実的なお金の使い方を考える人がほとんどだと思います。
昔からの伝統やしきたりももちろん大切ですが、そういった考えを優先するとなると、もし2人目以降も男の子を授かったとしたら合計3台の兜が必要になってしまいます。
check!兜は1人にひとつ用意するのが本来の形それこそ置くスペースも予算もなくて泣くしかありませんよね^^;
お祝いの品を揃えることも大事ですが、それ以上に大切なのはお祝いの日の思い出を残してあげること。
これに尽きるではないでしょうか。
例えば、子供がまだ小さい時は年月日を書いた色紙に手形や足形を残しておいたり。
また、ある程度子供が大きくなった時には親子揃って一緒に工作を楽しむとかですね。
ミニチュア程度の兜なら100円ショップにも売っているので、その周りの付属品を折り紙で一緒に作ってみたり。
家紋を付けて印刷した紙を棒に取り付けてのぼり旗を作って一緒に飾るのもいいですね。
↓試しに作ってみました(笑)
屏風がなければ段ボールと金色の折り紙で作ってみるのもいいと思います。
↓こちらの記事で作り方の確認ができます↓
ちなみに、和風のお盆に100均の兜を配置するだけでもなかなか雰囲気が出ていいですよ^^
また、
「飾る場所がない」
といった一番困る問題があるご家庭ならば、
きょうの手ぬぐいは気音間の「鎧飾りと鯉幟」https://t.co/0bsSVD6c1V
鎧のように逞しく
鯉幟のようにのびのびと
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手ぬぐい等のタペストリーでも節句のお祝い感を演出できます。
そういった思い出を作ること、その画面を写真に残しておくこと。
無理に高いものを用意するよりもずっと大事な家族の思い出になるのではないでしょうか。
ちなみに私は学生時代にケーキ屋でバイトしていましたが、端午の節句のケーキが期間限定で販売されてました。
前述の通り主役は子供ですので、誕生日やクリスマス以外にはめったに食べられない特別なケーキを用意してあげるときっと子供も大喜びすると思いますよ^^
…何より、兜を買うよりもお財布的にも優しいのではないかと(笑)
コレ!といった正解を出すのは今のご時世だとなかなか難しいですが、ご家庭に合った形のお祝いをするのはアイディア次第でどうにでもできることだと思います。
以上、端午の節句に関する兜事情についての解説と提案レポをお届けしました。
少しでも多くのご家庭のお役立ち情報になりましたら幸いです。
まとめ
- 九州地方だと男女両方節句のお祝いは母方の祖父母が用意する慣わし(考え)の家が多い
- 現代は地域ごとによって考えが異なるため夫婦でどうするかをじっくり検討する
- どちらの祖父母が買うかでもめることもあるので角が立たないように十分注意する
- お祝いの品だけにこだわらず家族の思い出に残る素敵な1日にすることが一番大切