正月飾りはきれいなままでも毎年変えるもの?
来年も再利用して使い回してもいいもの?
時代がエコを推奨する中で
正月飾りも同じように考えてよいものでしょうか。
本当は、どっち?
日本の伝統行事の一環として
由来と意味を見直し、どう扱うべきかまとめてみました。
正月飾りは毎年変える?
正月飾りには門松、しめ縄、鏡餅といったものがあげられますが、なぜ毎年変えているのか?
それぞれの由来を紐解くと
「なるほど!」
とその理由がわかってきました。
門松
門松は正月に歳神様が各家庭に訪れる際の依代(よりしろ)、つまり目印のような役目をしています。
歳神様というのは福を呼び込んでくれる、ありがたい神様です。なのでこの目印がないと歳神様に来てもらえません。
「神様、ここですよ~」
といった表札のようなものでしょうか(笑)。
門松は正月飾りの中で一番重要といわれているのはこういった理由かもしれませんね。
しめ縄
神社へお参りするとしめ縄がかけられているのを目にします。
あれは何かというと、
「ここから先は清浄な場所ですよ~」
という結界の境目を表し、不浄なものを退ける役目を果たしています。
あれを簡略化したものが正月に家庭で使われるしめ飾りです。
つまり、
「ここは神様にお越し頂ける清浄な場所ですよ~」
とお知らせしてるんですね。
鏡餅
各家庭にお招きした歳神様はお正月の間、鏡餅が居場所になります。
そして鏡餅に歳神様の力が宿り、鏡開きの日に鏡餅を食べることで神様の力を分けていただく、ということです。
歳神様は子孫を見守る祖霊神であり、新しい一年の幸せを運んできてくれるのです。
新年、気持ちを新たに幸せな一年を送る為に歳神様をお迎えする。その為の目印でありお供えである、ということ。
これらのことをふまえて、神様に対して失礼のないように毎年新しいものを用意してお迎えするのが本来の形といえるでしょう。
正月飾りも来年も使える?
「今年使った正月飾りを来年も使いたい!」
見た目もまだキレイだし来年も使えるでしょ!と毎年使い回している人もいるようですが…。
状態としては、まぁ使えるんでしょう。うん。
最近はデザインも種類も豊富でモダンでおしゃれな正月飾りも増えました。中にはプリザーブドフラワーを使った豪華なものも。
それを一回きりで捨てるのはもったいない…
その気持ちはものすごくわかるんですけどね^^;
ただ本来のあり方としては、先述したように正月の期間、家に来てくれる神様の為のものです。
人間に使うものではなく、神様に対して使うもの。
そのことを考えると、毎年新しいものを用意することが正しい形だといえます。
ですがイベントや学校の行事で、お子さんが折り紙や布を使って作った正月飾りを作る機会もあるでしょうし、ハンドメイド好きな人は自分の好みで手作りする人もいるでしょう。
最初からただの『インテリア雑貨』としての認識で扱うなら、毎年使うこともアリかな、とは思います。
この点については個人の考え方次第になりますね。
「使いまわしたらバチがあたるかな?」
と少しでも不安に思う方は正しいやり方で処分して、来年また新しいものを用意しましょう。
↓正月飾りの処分についてはこちらで確認できます↓
では、来年も再利用する人は正月飾りをどのように保管しておくべきか。次の章で確認しておきましょう。
正月飾りを保管しておく場合の注意点
正月飾りを再利用する人は
「腐るもんじゃないし大丈夫でしょ!」
という考えの人が多いと思います。
ですが、毎年使いたいと考えている人は保管するにあたって注意が必要です。
特に藁(わら)でできたしめ縄の場合は…
腐らなくてもカビます。
下手すれば虫がわきます(笑)
なので管理に自信のない人はあまりおすすめしません^^;
では、保管する手順を紹介します。
②乾燥剤や防虫剤を用意する
③風通しの良い部屋でホコリよけの布をかぶせる
④かぶせた布の上に乾燥剤と防虫剤をのせる
部屋の風通しがあまりよくない場合はビニール袋に正月飾り・乾燥剤・防虫剤を一緒に入れて保管するようにします。夏場は特に湿気に注意してください。
毎年使うにはきちんとした管理が必要です。
上記の手順を参考にして、来年も気持ちよく使えるように保管しておいてくださいね。
まとめ
- 本来正月飾りは歳神様の為に年ごとに用意するもの
- 『お供え』とするか、『インテリア雑貨』とするかは個人の考え方次第
- 毎年使いまわすならきちんとした管理が必要
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