ストレス社会の中で癒しを求めてアロマテラピーを日常に取り入れる人が年々増えてきました。
アロマテラピーとは、自然療法としてはるか古代の人間が植物の力を発見し、ハーブや薬草を病気や体の不調の改善に役立ててきた歴史につながります。
心や身体に直接働きかけるもの。
アロマテラピーとは精油の良い香りに包まれて気分よく過ごすだけのものではありません。
うまく活用することでリラックス・リフレッシュのON/OFFを自分で切り替えることができるアイテムでもあるのです。
何を選び、どう使い、どんな作用があるのか。
ホームケア、セルフメンテナンスとしてよりよく活用していく為に、
今からアロマテラピーを始めたい初心者の方へ役立つ情報をお届けしていきます。
アロマオイルの効能を知り正しく使う知識を得よう
アロマテラピーには精油を使用しますが、近年アロマテラピーが世の中に広がっていく中で
ただ『アロマオイル』と記載されているだけの安価で簡単に手に入る合成香料を何も知らずに使っている方も少なくありません。
一般にアロマオイルと称されることが多いですが、本来は『精油』、『エッセンシャルオイル』といいます。
植物から抽出、製造された100%天然のものです。
はじめてアロマオイルを購入する際はこの点を間違えないようにしてくださいね。
そして、天然、自然だからといって100%安全とは限りません。
肌に塗って使用する場合は特に注意するようにしてください。
使用量を守らないと肌荒れを起こしたり、体の不調につながる場合もあります。
アロマオイルは植物の成分が非常に濃縮されたものなので
使用量はきちんと守るようにしましょう。
また、ベルガモット・グレープフルーツ・レモン・アンジェリカルートは光毒性があります。
光毒性とは、これらのオイル使用後日光に当たることでシミや火傷などの皮膚トラブルが起こってしまうことです。
アロマポットなどで香りをたたせる芳香浴でなら特に問題はありませんが
肌に使用する場合、外出前や日中外に出る用事がある時の使用は控えた方がよいでしょう。
アロマオイルは種類が豊富…まずは気分と好みで選んで楽しもう
今からアロマテラピーを始める初心者さんは
「この香り、好き!」
と、お店でオイルを手にとって気に入った香りで選ばれることも多いと思います。
まずはそういった気分や直感でオイルをセレクトし、アロマテラピーを楽しむことを覚えて下さい。
使い慣れていく中で、アロマオイルの効果や目的別にブレンドされた状態で販売されているものを選んでいくとよいでしょう。
何種類かのオイルが手元にそろったら自分でブレンドオイルに挑戦してみるのもいいですね。
フローラル系
ラベンダー、ローズ、ゼラニウム、ネロリ、ジャスミン
柑橘系
グレープフルーツ、ベルガモット、オレンジスウィート、レモン、レモングラス
樹脂系
フランキンセンス
エキゾチック
サンダルウッド、バニラ、イランイラン
ハーブ系
ローズマリー、ペパーミント、クラリセージ、ローマンカモミール、マジョラム
樹木系
ティートリー、サイプレス、ジュニパー、シダーウッド、ユーカリラディアータ
上記に挙げたのはほんの数種類です。
アロマオイルには高価なものもありますから、使用頻度や価格などを考慮しつつ
お気に入りのオイルを増やしていきましょう。
アロマオイルがもたらす作用の流れと注意点
アロマオイルが私たち人間にもたらす作用の流れとして、
- 嗅覚(におい)を通しての働き
- 吸入(吸い込むこと)による働き
- 皮膚からの働き
- 口からの飲食による働き
これらの入口を通して血行を介して全身を巡ります。
少し難しい話になりますが、
アロマオイルの精油成分は鼻から、皮膚から、消化管の粘膜から血液中に取り込まれます。
それから体内をめぐって色々な組織に影響を与え、肝臓で分解された後、体外に排出されるのです。
以前アロマテラピーの講座に通ったことがあるのですが、
体の中に取り込んだ有効成分が不調を起こしている箇所にのみ働きかけ、
使われなかった成分が呼気や汗、尿として体の外に出て行くのだと教わりました。
必要のない作用は無駄に働かない、ということですね。
日本では『雑貨』として扱われているアロマオイルですが
外国ではアロマオイルの効能をきちんと使い分け、軽い症状であれば
自分で体の不調を治す『薬』のような使い方を生活の中に取り入れ、うまく役立てているそうです。
しかし、上に挙げた「口からの飲食による働き」についてですが、
精油を内服する方法はフランスでは行われていますが、日本では認められていません。
精油を口にするのは絶対に避けてください。
まとめ
- アロマテラピーとは精油(エッセンシャルオイル)を使って
心と身体の不調を改善する古代からの自然療法が元になっている - 天然100%のものでも100%安全ではない
- 使用量を守り、正しく使うことで目的の効果を発揮する
- 光毒性のあるオイルには十分に注意して使用する
(ベルガモット・グレープフルーツ・レモン・アンジェリカルート) - まずは好きな香りから。慣れたら効果別、ブレンド等の目的別に選んでいこう
- 精油成分は血液を通して全身に運ばれる
- 精油の内服は絶対にしない