『ふしぎ遊戯 玄武開伝』第2巻は2004年6月に発売された人気漫画。
四神天地書という経典が軸となるファンタジー物語です。
ふしぎ遊戯(朱雀編)のエピソード1ともいえる作品。
前作を読んでいる人はより楽しめる内容となっています。
そんな『ふしぎ遊戯 玄武開伝』のあらすじについて
感想を交えながらご紹介します。
今回ご紹介するのは第2巻。
3人目の七星士、室宿(はつい)との出会いの物語です。
ふしぎ遊戯玄武開伝2巻のあらすじをネタバレ!
四神天地書の中に吸い込まれた多喜子。
そこで北甲国を救う伝説の巫女だと告げられ、チャムカと共に七星士集めの旅を始めることになります。
北甲国では玄武の巫女、七星士ともに不吉の象徴として疎んじられていました。
『女』の字を持つリムド。
『虚』の字を持つチャムカ。
体に字があるということ以外何の手がかりもないまま、多喜子とチャムカはとある街にたどり着きます。
そこで火事に遭遇した二人は燃え盛る建物の中に残された子供を救うため、チャムカの『氷』の力を放ちます。
子供は助かりましたが、その場を目撃していた住民たちからは気味悪がられ、宿をとることもできません。
街を出るしかないのかと困っていたところ、先ほど助けた子供の家族がこっそり家に受け入れてくれたのでした。
家主は街の皆が玄武七星士の力を恐れていることを話します。
その理由はこの街にも『室』の字を持つ七星士がいたからでした。
その七星士は自身の持つ能力で街の人たちを殺そうとした。
そういった背景があって同じ七星士であるチャムカ達を冷遇したのです。
その七星士は3年も前にこの街を出て山に入っていったとのこと。
手がかりをつかめた多喜子たちは家主たちに迷惑がかからないよう、夜のうちにこっそり出立する準備を進めます。
が、時すでに遅し。
倶東国の兵である紫義(しぎ)と緋鉛(ひえん)が襲撃してきたのです。
危ないところをリムドに助けられますが、リムドを狙う刺客が放った矢により右腕を負傷。
すきをついてリムドを討とうとした緋鉛からリムドを守るべく、多喜子は自身の武器を振るいます。
すると多喜子の持つ薙刀から衝撃波が放たれ、銀の光が辺りを包みこみます。
倶東国の追手は一旦引き、同時に怪我を負ったリムドもその場を離れるのでした。
* * * * *
多喜子とチャムカは『室宿』が消えたという山へ向かい、山中を丸一日探し続ける中、多喜子はかすかな泣き声を耳にします。
その泣き声をたどっていくと古い寺があり、そこにはフェンという若い女性が一人で住んでいました。
フェンはチャムカが玄武七星士のひとり、虚宿であることがわかるとここにももう一人七星士がいるということを明かします。
その七星士の本名はザラ―。
3年前街の人を襲った後、隠れているところを見つけて親しくなったのだといいます。
多喜子を彼の元へ案内するフェンでしたが、その正体はリムドの命を狙っているリムドの父が放った追手でした。
フェンは侵入者用のワナにかけ、多喜子とリムドを地下にいる室宿の元へ送り込みます。
同じ七星士のリムドたちを相打ちさせるのに都合が良かったのです。
暗い地下で対面した多喜子たちと室宿。
室宿は丸い鉄カゴの中に身を隠し、『針』で攻撃してきました。
その力を目にし、多喜子は3年前なぜ街の人たちを襲ったのかを問います。
両親がおらず薬草をとって生活していたこと。
それをバカにしていじめてきた奴らから身を守ろうとしたら体から買ってに針が放たれたこと。
気が付いたら皆が倒れていたことを室宿は告白します。
室宿は自分の力を制御できない状態だったのです。
一方、チャムカを仕留めそこねたフェンは地下にいる室宿のところまでやってきて、多喜子たち3人を倒すようにたきつけます。
同じ七星士のリムド達か。
今まで長い間面倒を見てくれたフェンか。
どちらを信用していいのかわからなくなった室宿は『針』の力を暴走させてしまいます。
針の攻撃から身を守りながら、多喜子は室宿にとってここしか居場所がなかったのだと気づきます。
閉じこもって自分の力に怯えることしかできなかったのだと。
自分の居場所がない。
その気持ちが痛いほどわかる多喜子は激しい針の攻撃をその身に受けながらも、鉄カゴごと室宿の心の痛みを抱きしめるのでした。
ふしぎ遊戯玄武開伝2巻の考察感想まとめ
ふしぎ遊戯玄武開伝2巻は玄武七星士である室宿との出会いが主に描かれています。
リムドは倶東国の内情を探るため傭兵として別行動を取りながらも何かと多喜子の元に現れてその危機を救っています。
なんだかんだ言いながらも多喜子のことが気になっているご様子。
ちょっとニヤニヤしてしまいますよね(笑)
いつもそばにいる従者のソルエンも危険を冒してまで多喜子のことを守ろうとするリムドのことを微笑ましく思っているようです。
そんな多喜子たちですが、やっと見つけた3人目の玄武七星士からまさかの攻撃を受ける事態に。
はたして室宿の心を開くことができるのか?
硬い鉄カゴを開いてその姿を見せてくれるのか?
詳しくはぜひ漫画版をチェックしてみてください!
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元いた世界で自分の居場所がないと感じていた多喜子。
父は仕事にしか興味がなく、母は亡くなり、想い人は妻子持ち。
うーん、どうにもこうにもですね。。。
でも自分の居場所は自分で見つけなければいけないと感じるようになった多喜子。
そんな多喜子だからこそ室宿の心にも寄り添えるのかもしれません。
根がまっすぐでどんな苦難や障害も乗り越えていく。
そんな姿を目にしているからこそリムドも多喜子のことが気になるんでしょう。
実はチャムカも多喜子のことが気になってて、二人の関係をヤキモキしてみている…なんて状況も垣間見られますが。
この三角関係もどうなるものか、見ものです。
新しい仲間と共に旅を再開できるのか。
玄武の巫女として戦う多喜子の物語をぜひ楽しんでみてください。