『鬼滅の刃 外伝』は2020年12月4日に発売された鬼滅の刃公式スピンオフ作品です。
『冨岡義勇外伝』と『煉獄杏寿郎外伝』が掲載されていますが、この記事では『冨岡義勇外伝』についてのあらすじや感想(ネタバレ含む)をご紹介します。
本編で義勇が炭治郎と禰豆子に出会った少し後のお話になります。
義勇が鬼殺隊の柱としてどのように考え、行動していたのか。
そんな一面がちょっと覗ける作品になっています。
鬼滅の刃外伝 単行本の内容あらすじ・ネタバレ
大正時代、北の宿場。
胡蝶しのぶは生薬の買い付けに来た際に店主から人喰い熊の存在を耳にします。
『穴持たず』。
巣穴を見つけられず冬眠し損ねた熊はそう呼ばれていました。
マタギと呼ばれている山の猟師が何人も食われている。
年幼くしてマタギをしている少女、八重(やえ)の父も穴持たずの犠牲になっていました。
仇を討つため、ずっと雪山に入っている八重。
村人たちに「仇討ちは大人に任せておけ」と諭されますが聞きません。
そんな八重の元に冨岡義勇が現れます。
「お前が八重だな。鬼に襲われた時の詳細を教えてもらうぞ」
いきなり現れた義勇にこんなことを言われ八重も村の人も不信感しかない状況。
八重の父親は熊に襲われたというのに、一体何を言っているのか。
不審者扱いされ縄で縛られてしまった義勇のもとに現れたのが買い付けを終えたしのぶでした。
義勇としのぶが押し問答している間に八重は体調を崩して倒れてしまいます。
仇討ちの為に何日も山にこもっていた疲労によるものでした。
しのぶの介抱によって回復する八重。
そして八重にこう言います。
「八重さんを襲ったもの、鬼の仕業かもしれません」
鬼という存在がどんなものなのか。
そして鬼殺隊がどういう組織なのか。
話を聞き終えた八重は
「鬼は…皆殺し?」
としのぶに尋ねます。
その問いに何かを感じ取った義勇は
「仇討ちならなぜ一人で山に入る」
「何か隠してることがあるんじゃないか?」
と詰め寄られ逆上する八重。
再び飼い犬のタロを連れて山へ入っていきました。
夜も深い闇の中、八重は山の中を探索。
先を行くタロの鳴き声が聞こえなくなり不審に思ったところ、タロの首を見つけその場に立ち尽くしてしまいます。
そうして見つけてしまうのです。
タロの肉を喰らう鬼となった父の姿を。
見間違いだと思いたかった。
その思いから父は穴持たずに殺されたのだと周りにも嘘をついた。
猟師仲間を食い殺し、家から逃げだしていった父の姿を夢だと思いたかった。
でも目の前でタロを喰い荒らしている姿を目の当たりにして八重の心は決まります。
父親に習った銃で引き金を引く。
八重の放った銃弾が鬼となった父の頭を撃ちぬいたのです。
しかし命中しても相手は『鬼』。
首を切り落とさない限り死ぬことはありません。
豹変してしまった父が八重に襲い掛かります。
そこへ八重を追ってきた義勇としのぶが現れ、鬼と対峙します。
現状に混乱している八重が
「待って…!」
と懇願しますが、
「あれは鬼だ。覚悟を決めろ、八重」
「もうお前の父親ではない」
そう言い放ち、水の呼吸で刃をふるいます。
肆ノ型 打ち潮――――
鬼の首ははねられ、灰と消えました。
「…終わりましたね」
とつぶやいたしのぶに
「うん…ようやく…終わった…」
と自分の首に銃口を向け自害しようとする八重。
しのぶが止めに入ろうとするも間に合わない…!
しかし引き金を引いても発砲されない。
何度も引いても弾が出ない…
八重の銃は鬼と化した父に襲われた際に血が付着し、金具が固まって弾が出ない状態になっていたのでした。
泣き崩れる八重。
「死なせて…」
「あんたらに何がわかんだよ…っ!」
そんな八重に義勇が
「…言伝だ」
「おそらくお前に向けて…『生きろ』と」
涙を流しながら、
「何それ…?」
という八重に
「鬼のうわごとなど知らない、俺には関係ない」
と言い放ち、義勇はその場を後にします。
そしてしのぶが八重に告げます。
「どうかお気持ちを強く持って下さい」
「私たちも…そうでしたから」
その場に残された八重は涙があふれて止まりませんでした。
鬼滅の刃外伝 感想と考察
この後、義勇はしのぶと一緒に食事してるんですが、
「支えるものがあってこそ柱は柱足りえる」
と、しのぶに話しています。
「己が剣は誰のために振るうのか」
「誰を護るためにあるのか」
『水』のように穏やかな心で常に自問自答しているのかもしれません。
たとえ何が起きても自分の芯は揺らぐことはない。
師匠である鱗滝さんの教えをずっと守り続けているんでしょうね。
最後のオチで義勇の好物の鮭大根が出てきた時の反応は思わず笑ってしまいました。
気になる方はぜひコミックスをご覧になってみてくださいね。
鬼滅の刃外伝 単行本内容まとめ
いかがでしたか?
以上、鬼滅の刃『冨岡義勇外伝』についてのネタバレ感想をご紹介しました。
義勇の口下手ぶりは外伝でも相変わらずでしたねー。
そんな義勇に対して気にせずしゃべり倒すしのぶも相変わらず、といったところで。
本編でも結構いいコンビでしたよね。
って、個人的には思ってるんですけど(笑)
この鬼滅の刃外伝は原作者の吾峠呼世晴先生監修のもと平野稜二先生が描いているんですが、原作と比べてしのぶが色っぽいタッチで描かれていてなんかいい感じでした。
他の『柱』の外伝エピソードもぜひ描いてほしいですね!